[映画]腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

この原作の劇団、本谷有希子ってのは舞台では見たことなくて嵐の櫻井翔が「演技者。」でやってたのを見たことしかないんですがその時も設定やキャラクターが面白かった印象があり、(内容はというと最初は面白かったんだけど、最後みんな頭おかしくしちゃえみたいな雰囲気になってきて好きじゃなかった)
今回もその人のだっていうのと、予告が面白そうだったのもあって見に行きました。


主人公は主に4人。
女優を目指していて、自分が売れないのを周りの所為だと思っている主人公。
姉のそんな滑稽な姿をホラー漫画に描かずにはいられない妹清深。
二人の義理の兄で、澄伽には逆らえない宍道
その兄の嫁で、狂気的なほどマイペースな待子。


澄伽は昔、妹に自分を題材にした漫画を描かれた経験があって
そのせいで女優の仕事がうまく行かないと思っているのです。
そんなこともあって兄も妹も澄伽に逆らえなくて、ただ従うしかない感じ。


詳しいあらすじは→http://www.funuke.com/html/story.html


見ているこっちはホラー映画見ているような状態で
「ああっ、そんなことしたら姉に見つかるって!」「清深ー!清深ー!!うしろー!!」(ドリフ)みたいな感じではらはらしながら見てました。自分、いい客です。


そんな中、マイペースなのかバカなのか超ポジティブなのか、永作博美がいいです。
人形を作るのが趣味で、いっぱい家の中にあるんだけどかなりいびつで気持ち悪い感じの人形で、最初にサトエリ「何これ、呪い?」って言われたのが吹きました。本人は可愛いとか思っちゃってたりするのがすごい。
特に最後のほうで雨の中泣き崩れてる兄の前に現れて
「やだ、迎えなんて来なくて良かったのに…」とか言っちゃうのは、ちょっと恐かった。本気で。



展開は面白かったし、結末も割と好きだったんだが(「最後まで見なさい」というところなど)どうにも演出方法とかがえっ、ってなるところがあって、監督が出てるとこだけ変な感じの映像だし、その監督演技下手すぎるしあと最後のほうでやりたいことはわかるけど漫画の枠のような演出があったりするところとかはちょっとどうだろうって思ったけど、でも面白かったです。
結局姉を必要としていたのは兄ではなくずっと前から妹だったのだねー。


舞台よりも映像にしたほうが田舎の閉鎖間とかよく出てた感じがする。
でもあの赤い手紙が舞台では最後扇風機にあおられて舞い上がるのかな?とか、勝手に想像したらすごく綺麗でそれはそれで見たいなあとか思ってました。



もう終わっちゃったかもだし、評価は割と分かれる映画ですが、
とりあえず…サトエリの足が長すぎて感動するからちらっとでも見て欲しい感じ。