きみにしか聞こえない
乙一原作の作品です。乙一好きなので見てきました。
というか今まで映像化したものって
こんなのとか
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で、ほとんど有名な人が出ていないしほぼ単館上映だったりしたので今回小出恵介と成海璃子ちゃん、主題歌はドリカムとか言われると
なんか「いいの?いいの?」って勝手にどきどきしてしまいました。
この話はというと、内気で友達が誰もいないという高校生の女の子が主人公。
本当は携帯とか持ってみたいけど誰からもかかってこないのが淋しくて持てずにいるんだけど、ある日持っていないはずの携帯が鳴り響くわけです。それはなんと、自分の頭の中で鳴っている。電話の相手は自分と似たような環境にある男の子からの電話で、二人は頭の中の携帯で会話をするようになり、絆を深めていく、っていうような話なのです。
話はというと、原作の流れはそのままに映像化に向けてわかりやすくしてくれていた感じでした。
(ただ最初のほうとか急にないはずの携帯が鳴り響いたりして
若干ホラー映画かと思いました。)
二人の心がゆっくり動くのを表現したかったのかもしれないのですがもともと短編だったということもあり、中盤がちょっと中だるみした感じでした。
でも鎌倉の町並みとか高台から見下ろす風景とか、視覚的に大変綺麗でした。
ただ。ただ。
この話のラストシーンあたりで
「違う。あれは…きみじゃない」っていう台詞がねーすごくいいんですが、
それがカットされてしまってまずひょおああああってなり、
最後の最後、主人公が電話を取るシーンがあるんですが、ここもかなりいいんですよ。
成長し全てを理解した時になる電話。それを自分が取るときの覚悟っていうか。でもこれはエピローグ的な感じなので、エンドロールが流れても「きっとこのエンドロールのあとにそれがちらっと入るに違いない」と思って待っておりました。
しかしエンドロール後に流れた映像は
「あなたに伝えたい言葉大賞 結果発表!」
大賞「先輩、ずっと言えなかったけど大好きです(はあと)」(えり・高校生18歳)
みたいなのがでかでか出て、
ものすごく興ざめした。
やるせない。やるせないよーあのシーンはちょっとしたシーンなんだけど、リョウの成長を表す大事なシーンなんだ!乙一の小説は一番最後の最後のシーンまでが大事なのに。
「SEVENS ROOM」でも一番最後の姉の見せ場をカットされたりとかしてて、超もやもやする。