赤い雨/戸梶圭太

赤い雨 (幻冬舎文庫)

赤い雨 (幻冬舎文庫)

怖かったよう。でもグイグイ引き込まれて一日で読了。(誰彼は一週間以上かかった)
最初の方は些細っつーか「あ、キレちゃったのかな」ってレベルで理解できないこともないような出来事が描かれて、そっから徐々にエスカレートしていく描き方が上手いなあと思った。ちょっとづつ狂っていく周囲がじわじわ怖い。あんな状況にあったら、周りがおかしいんじゃなくて逆に自分がおかしくなったのかもと思ってしまいそう。
最後の方の、通報したのに警察が来ないって辺りがかなりスリリングでハラハラした。エグかった。
結局完結しないし、全然絶望的な終わり方なんだけど、妙に晴れ晴れとして前向きなラストシーンもなかなかに好き。
ローズの位置づけだけがいまいちわからんかったけど…。