アサシン/新堂冬樹

アサシン  an Assassin

アサシン  an Assassin

この人の弱点は普通の子が描けないというところではないでしょうか。リオなんて、絶対に女の子から嫌われるタイプの女。読んでてムカツク。人刺しといて映画見に行こうよ!とか言ってる場合かと。お前さっきまで人殺しちゃったとか泣いてたじゃねーかと。
ちなみになみっこが考えるもっとも普通の女の子は佐藤友哉の冬子です。佐藤友哉は「普通の女の子を書くぞう!」とか思ってなく、いたってふつーに書いてると思うんですが。でもあのくらい一般的で平凡な女の子が書けるようになれば恋愛小説でもいいと思うけど。とにかく女の子が可愛くなく、こんな女を好きになる涼もちょっと神経疑う。詳しくは忘れたけど「教えてあげないぞっ」みたいな台詞あってぞっとした。あと、やはり同居→恋愛というパターンはある意味お約束なのだが、その設定にするために半ば強引に同居に持っていってるように思った。
それと、最後の方で涼が雇われ主の側近を暗殺するように言われるんだけど、どうやらその人は涼がとってもお世話になったらしく、彼はこの人を殺すことに対し苦悩していく。しかしその人は今まで一切名前が出てこなかった篠崎(←という名前だったはず)という人物…。側近というならちょこちょこ登場させてもっと思い入れ的なものを作っといてくれないと。あれこんな人出てきたっけ?って思わずページ戻っちゃいました。ちょっと唐突なんですよね。
とりあえずは、ホント、新堂先生、恋愛小説はもう大丈夫ですから。
あと、そろそろ2,3ページ読んだだけでラストが想像つくようになったんで変えた方が良いかと。