時限絶命マンション/矢野龍王
- 作者: 矢野龍王
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/04/06
- メディア: 新書
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マンション内で殺し合い、最後の一人が生き残る、参加者には首輪が付いてて外したり禁止エリアに行くと首輪爆破。なにそのパクリっぷり。つかもうマンション内バトルロワイヤルって言っちゃってる時点で…。別にバトロワ信者でもないんですけど、比べられるのわかってるんだからもう少しマシなもん書いてくださいよ。という不満もありつつ、具体的な感想を言うと。
まずルールがちょっと微妙。一人暮らしが圧倒的に不利だし、あと、外に連絡取ったら死ぬっていうのもどこまで管理してんだか怪しい。手紙を書いて紙飛行機で飛ばすとか、パソコンは借り物で危険だけど携帯メールで助けを呼ぶとか、アマチュア無線とかモールス信号とか、伝書鳩やむしろ猿とか!なんか方法ありそうなんですけどね。「殺されるのが怖いからどうせやらないだろう」というにはちょっと説得力足りない感じだし。それに人形をもう少し有効活用した方がいいんじゃないかと。ほぼ皆様禁止エリアで死亡してるし。
そもそもあれって、ベランダも荷物高く積み上げて、ドアふさいじゃえばなんとかなるような気がするんですけど…。もう少しスリルのあるルールにして欲しかったです。
それと、最後の方パニックにさせたかったんだと思うけど、行動が理解不能。主人公が「誰も死なせたくない」と偽善的なこと言ってたのに途中から殺しに行ってるし、あの夫婦も→猿食う←とか、→尿かける←とかやりすぎ。そんなことやってる時点で「あーまだそんなに余裕あるんですか」と思えるし。
なんにしても最悪なのは結末といえます。はあ?なにそれという感じ。え、あの野次馬も?戦車も?(てか戦車って・・・)警察署も??マンションも?何その壮大な計画は。面倒なことが嫌いな犯人ったらすごい面倒なことしてますよ。
あと、こういう話って特別何の取り得のない主人公が他の人の助けをもらって生き残ってハッピーエンドになることが多いんだが、それを裏切って欲しいとかは別にないので、余計などんでん返しは必要ないです。
あの結末、予想外でびっくりしたでしょ?という感じがして嫌だ。
もう少しスリリングな展開を希望します。