螢/麻耶雄嵩

螢

今回はメルも木更津も出ていないのがいささか残念ですが、好きな人にはたまらない「本格」「館モノ」です。今までも麻耶さんはクローズドサークル系書いてるんですけど、ここまでスタンダードな館モノも少ないかと。今回はなんと言ってもラストでの展開と意外な犯人に尽きます。ころっと騙されたというか。確かに→なんか一人だけ影薄いなー←という違和感はありましたが、まさかそれがそのためだったとは。
連続殺人鬼が「ジョージ」って…とか思うけど(普段名前にはこだわってる人がなぜここでジョージなんでしょう)ジョージは誰か、ジョージの犯行動機なども読み応えあり。
ここ最近の麻耶さんには前のようなトリッキーさが欠けているように思えるのが少し残念でもありますがその分こういうしっかりした「本格派」的なモノが読めるようになったのは嬉しいことです。