芸人交換日記/鈴木おさむ

芸人交換日記 ?イエローハーツの物語?

若林が言うようにいろんな芸人さんの細かいエピソードを参考にしている分、ディテールが細かく、小道具、台詞ひとつひとつに細かな意味がある感じで面白かった。芸人さんは大好きで、不遇の時代が長いことは理解していたつもりだけど、この→「相方だけが評価される」←葛藤というところまではあまり深く考えてこなかったと思う。コンビ間の関係は最早恋愛と同じですよね。
あと「「やる」と「やろうと思う」の間には大きな川が流れている」。これは気に入ったフレーズ。
日記のやり取りから漫才のネタを作り出す展開まではすごく面白かった。けど、ラストに→病気←を持ってきたのは感動もしたけど、短絡的すぎる感じがしてあまり好きじゃない。こんな手を使うなら、心情的には→←生きてるうちに２人での再結成の展開へ行ってほしかったなと思ってしまった。…とはいってもうるうるしましたが。　
若林がこのせいで数週ANNでセンチメンタルに過去のことを語ってたのも、まだ売れてない芸人や解散した芸人がこれを「痛すぎて読めない」という気持ちはなんだかわかる気がする。