さや侍

ネタバレ部分は隠してあります。
プレミア上映会へ行って観てきました。舞台挨拶には松ちゃんや野見さんも登場。
いろんな番組で言ってましたが今回は野見さんに松ちゃんが監督であることも映画の主演であることも当日なにやるかもギリギリまで明かさず、クランクアップのときに脚本を渡したそうで、とにかく野見さんを追い込むために全員無視するように頼んでいたのだとか。板尾さん「このオッサン、絶対逃げ出すわと思ってた」「大体…大人やったら予定とかあるでしょ」w
 
そんな何も知らない野見さんは、ただ言われたことをやる。助監督に怒られるから痛くても怪我してもやる。その姿が結果的になんでかわからないんですがすごく感動したりします。特に襖のシーンはすごくぐっときてしまいかなり涙が潤みました。隣の人はずっとその辺りから泣いてました。野見さんの「携帯ずっとポケットに入れてるけど実際は料金未納で解約されてる。でも本人はそれがステータスであり最後のプライドで、それがさやだけの侍と重なる」って話はすごい良いなあ。実際野見さんが何でさや侍になったかってのも描いてほしかったなーと思うが、台詞が与えられないとなると少々難しいか…。
そんな野見さんをフォローする意味で、たえ役の聖亜ちゃんはすごくいいです。しっかりしてる。最初の自害しましょうと言ってたところからの気持ちの変化がすごく伝わってきたし、言い方や表情など、松ちゃんが絶賛するだけあるなと。
それから板尾さんが今回やたらかっこいい役です。
 
映画の大まかなストーリーとしては私は好きでした。細かな部分で言えば粗もあったし、時代的にないだろうとかもあったと思うんですけど、細かいとこなんて気にして観てないのでw
ただ結末に関してはそっちで来たかという感じであまり納得できませんでした。一見きれいに終わったようで、たえ目線でみたらそれってどうなんだろうと思う。散りばめられた伏線からすれば結末は明らかにそっちじゃなく違う方向に行ったはずで、ここはベタでもそっちに行った方がよかったんじゃないかと思ったりもしますが…本人も裏切りたいとかちょっと言ってたけど、予定調和になりたくないという思いがあったのかなーとも思うし、あとは男性目線というのか…最後に何を大事にするかというところなのかなと思ったりしました。
これパンフかな?情報で「最終的に笑わすことに失敗して、切腹後、介錯人に首を落とされ、その落ちた首の顔や落ちた時の音で殿様の息子が笑うというアイデアが監督から出たが、恐すぎるという理由で却下された 」という話があって、これは松ちゃんらしいw最後の最後、殿とのシーンはよかったけどね。
 
過去2作に比べ今回は松本カラーが抑え目で、1、2作目は松ちゃんが好きだという人以外にはあまりすすめられない映画だったと思いますが、今回は今までのものに比べ比較的ちゃんと映画になってる…というと変ですが、そういう感じがします。松ちゃん本人も言ってたけど、今回は今まで見てこなかった人が見れる映画。あと最後のスタッフロールをじっくり見るとまた面白い発見があると思われます。
ちょっと私はもう1回観たいと思っています。あと、働くおっさん劇場が見たくなる!
 
ついでに書くと松ちゃんが「あさイチ」でハリウッドからオファー来たことをちょっと喋っちゃったのは、後々ちょっと注意されたらしいですwあと言葉は曖昧ですが「こういう楽しい仕事を生涯やっていきたい」と松ちゃんが言っていて、40歳引退とか言ってたあの松ちゃんの口から生涯って言葉が出たことがただただ嬉しくて、私リアルに( ゚д゚ )こんな顔でした。それで会見終わったからみんな拍手してたけど私固まっちゃってできなかったですw次は10月頃のMHKを楽しみに生きていくぜ!