阪急電車〜片道１５分の奇跡〜

ほっこりして帰ってきました。
後輩に彼氏を寝取られ、ドレス姿で結婚式へ乗り込むＯＬ（中谷美紀）や彼氏を顔だけで選んでＤＶに悩まされている女子大生（戸田恵梨香）、派手でうるさいセレブなママ友になじめずにいる主婦（南果歩）、それぞれ悩む人たちが阪急電車に乗り、そこでの小さなふれあいから物語が発展していくという映画。
ほとんど情報を得ないで行ったので、中谷美紀と戸田恵梨香ぐらいしかキャストを知らずに行ったんだけど、あらあらあの人も？という感じでキャストも豪華。ちらっとしか出てこない相武ちゃんとか、アホ彼氏に玉鉄だとか。阪急電車の映画なので、今回のキャストは結構関西の人が多かったっぽいですね。戸田恵梨香の関西弁も普段聞かないので嬉しい。
　
始発から終電までの１５分の話で、全員がそろうのかと思えば、あるひとは始発から乗り途中でおりたり、あるひとは途中から乗って最後で降りたり、あるひとは途中下車したりとすれ違う中での物語なのはちょっと意外ではありましたが、その少しのすれ違いからふれあいが生まれていく過程がうまい。
　
キャストはどのひともそれぞれ良かったのですが、なんといっても宮本信子さんがすごく印象に残りました。芦田愛菜ちゃんのおばあちゃん役なんだけど、優しくて毅然としていて、どこか可愛くて愛に溢れたすごく素敵な人で、中谷美紀に声をかけてあげるシーンには物語前半なのに早くも泣いてしまった。顔がいいだけで付き合ってたミサ（戸田恵梨香）にもハッキリと「ロクでもない男やね」ときっぱりいいきったり、亜美（芦田愛菜）に「泣いてもいいけど、涙を自分で止められる女になりなさい」とか。何より最後のお説教がかっこいい。すごい素敵な女優さんだなあ。
その芦田愛菜ちゃんは相変わらず可愛くて、靴脱いで電車の窓から外ずっと眺めてる子供っぽいところとか、カツヤが怒鳴ったところでびっくりして泣いちゃったりとか巧すぎる。
もちろん戸田恵梨香も可愛いです。あ、そういえば前回の月９でも思ったんですけど、戸田恵梨香が何かぶつけられたり、今回も暴力受けたりするとこがあるんですが、そのアクションが結構派手っていうか、いつも勢いありますよね。すごい可哀想に映る反面ちょっと面白くなってきたｗだ、だ、大丈夫か！って心配になる吹っ飛び方と体当たり演技。ちなみに今回は彼に倒されて駅で座り込むシーンがあるんですがその美脚にも注目していただきたい。
　
電車に乗った人同士が話をするようになるようにもっていくのは、今の日本ではなかなか難しいけど、展開に無理があるとはあまり感じなかったしこれは関西という舞台もまた良かったのかなと思う。
くすくす笑えてじーんとして、最後にほっこりするよい映画でした。