小公女セイラ

ちょっと不思議な展開になっていた。
簡単にあらすじを紹介しますと、今回は授業参観に親が来るという回でした。マリアの父親は不破万作が演じているのですが、マリア的にはもっとオシャレでカッコイイパパがいいので、親に絶対授業参観に来ないで、と頼みます。ところが娘が気になって父親はこっそり来てしまい、こそこそしているところをセイラに見つかってしまう。セイラは窓へ案内し「ここならこっそり見れますよ」と教えてあげるのですが、結果生徒に気付かれ、マリアは自分の父親と認めざるを得ないことに。このため授業参観が終わったあと、マリアはセイラを突き飛ばして「余計なことしないで!」といいます。するとセイラはこう答えました。

「でもマリアさん、間違っていると思うわ私。だってあんなに素敵なお父様がいらっしゃるのに、何故来ないでくれなんていうの?それはおかしいわ。私のように両親を亡くしたものからすれば、とても贅沢なことだわ」


するといつも「セイラさんセイラさん」と慕っていたマサミちゃんがこう切り出すのです。

「自分がご両親を亡くして亡くしているから、いるだけで幸せだろうっていうの?そんなのおかしい。それを言ったらおしまいだわ。みんないろんな思いがあるし、家族ってマリアのいうように他人がとやかく言うもんじゃないと思う。
セイラさんはいつだって正しくあろうとするのよね。それは素敵なことだし偉いなって思う。でもね、あなたの正しさはいつでも一種類なの。それしかないの。でもね、世の中人の数だけ正しさがあると思う。それを認めないセイラさんはとても心の狭い人だと思ったわ、私。ちょっとがっかりした。正しいのは、あなただけじゃないわセイラさん」

原作でも、このセイラはいつも正しい存在でした。彼女の言うことはいつも真っ直ぐで正しい。それをこのドラマでは正としていない。しかも世の中では「親は大事にするもの」となっていますが、それさえも否定しているように見えます。マリアは、親に大事にされているのにかっこ悪いから来ないでと言っているのでそれを正すセイラは流れ上間違っておらずちょっとマサミちゃんの言い分は唐突な印象は受けますが、流石「銭ゲバ」の脚本家。ただ小公女をそのままドラマ化するつもりはないようです。