しんぼる

見てきた感想は一言だけ言えば前半は割と面白かった。好きな展開。
ただし映画ではなくコントとして。ビジュアルバムのマイクロフィルムの世界観。


以下ネタバレあり。


色んなところで色んな感想見てきたけど、ほぼ同じ感想を持ったので、目新しい感想は書けないと思いますが読んでいる限り相当評判悪いですね。大日本人のときは「この世界観を理解できない方がアホ」ぐらいの勢いの信者の方がたくさんいたように思うけど、今回はそこまでの人もあんまりいない感じ。


でも個人的には大日本人より好き。それは私がシチュエーションコメディが好きだって理由なんだろうけど、「試練」の部分は全体的に好きです。
ただ、「くさいんですけどー」とか「醤油、醤油…」とか客に親切にしすぎな台詞は若干気になる。もっと不親切でよかった。基本的にわかりやすくできていて、醤油のくだりにしても醤油はこのあと出てくるんだろうとか、1巻飛ばして出てくるんだろうとか、少し展開が読めてしまう。
ただあの白い部屋を抜け出し小部屋の中に入ってから新しい部屋へ行く展開はちょっと予想外だったのもあり面白かった。私はあの小部屋の中で泣きながら白い部屋の回想してるシーンが一番笑いました。


で、そっから「実践」「未来」(だっけ)こっからはよくわかりません。色んな解釈があるだろうし、松ちゃんの考えてることがそのどれでもない、もしかしたら雰囲気だけで作ってて意味なんてないのかもしれませんが、やっぱり私もあの壁を登って「神」化したようにどうしても見えました。あの壁を登ってる間に流れる世界の映像もよくわからず、その映像が結構長く流れるので「いつからこの映画、『アース』になったんだ?」とか思う。髪と髭はいいとしてパジャマが白くなったのとかわからない。
メキシコのシーンが時々出てくる割にオチが大したことなく、メキシコをそんなに引っ張る必要性を感じなかったり(これは散々引っ張っておいてそれかよ的な笑いで面白かったと思う人もいるでしょうから好みの問題です)色々「????」と思うところも多々ありました。


松ちゃんという人はお笑い界の天才ですが、だからといって映画監督の才能があるということはないのかもなあと思いました。北野武というひとがいるから、お笑いの天才は映画監督をやったってすごいって思うけど、きっとそれは先入観かもしれない。松ちゃんは笑いの神にしか愛されなかった。こういうとなんかカッコイイので雰囲気だけで言ってみました。この映画が私の理解の範疇を超えたから個人的にそう思うだけですが。



これは蛇足ですが、「放送室」で松ちゃんが映画を撮る前から高須さんは「映画やりましょうよ」と何度も言っていたように記憶している。もうお願いだから高須さんはもう松ちゃんを誉め殺して、映画映画といわないでいただきたいなと。ビジュアルバムみたいのじゃダメなんだろうか?