陰日向に咲く

見て来ました。帰ってきて原作を再度読み直しました。
感想はというと、どうだろうなあ。
基本的に原作があるものを超えるのはやっぱりなかなか難しいと思うし、
原作と違ってもいいものはいいと思っているけど、やっぱり自分的には色々不満が残りました。



ていうか
金子ありさって人はこの本のどこが良いのかのを理解していないように思います。



特にアイドルの話はミャーコに主人公はずっと片思いで、最後まで気付いてもらえない、一方的な感じが切ないわけで、向こうから何かアクション起こすのは違うんだよな。
「↑これだけは本当の書き込みです」とか、お別れ言いに行ったのに「どっか行って欲しいんですけど」とか言われちゃうのとかすごい切ないのにカットされてるし、
人気が出たミャーコをもう自分だけのアイドルじゃないんだ、って理解して一歩踏み出すとこがあの話の一番いいとこだと思ってたのに。
あとモーゼの話は最後もっと軽くていいのにな。
「この大法螺吹きめ」を台風の中で言われてしまうとちょっと意味合いが違ってくるような。



あとはそれぞれのキャラクターの背景不足というか…、経過をカットしすぎ。
ホームレスにずっと憧れて憧れて、段々ホームレスになっていく過程、とか。
ドロ子の人気が出たのはシャブ中の俳優にネギで殴られて、そっからマスコミに出るようになって売れたのに、あんんな変な番組オンリーで人気出たようになってるし。
オレオレ詐欺も、何度も何度も電話をかけてるのに、映画では数回しかかけたように見えない。


そもそも全員を絶妙に絡ませようとせずに一人一人オムニバスやって(途中にちょっとだけ他の出演者登場させつつ)最後に全員集まるとかの方がスッキリ見れた気がする。全員絡ませるとか言いながら、アイドルオタクの話にはほとんど誰も絡んできてないし。(むしろ原作のが絡んでる)
ちょっと泣いたけど、泣いたのは原作そのままやってた健一へあてる手紙の部分だし。
あとはモーゼが神社に行くとことか、よくわかんなかったな……。




そうは言ってもやっぱり原作が素晴らしいので(原作厨ですみません)、
映画もそのままやってるところは面白いし、ちょっと泣ける。
キャストもそれぞれ良くて、岡田准一のダメなやつっぷりはなかなかだったし「さっきの俺ですけど…」という言い方は最高。宮崎あおいの方言はすごい可愛い。塚本高史はもっとキモくても良かったけど。
それなりに良かった…んじゃないかなあ…うーん、見に行って損はないと思います。泣いたし!



しかしこの書き込みだけはよく出来てる。
http://www.kage-hinata.jp/mya-ko/bakusyou_hp/page1.html




明日はKIDSを見てきます。