三億を護れ!/新堂冬樹

三億を護れ!

三億を護れ!

何かタイムリーな本でした。頭の中で抱いてセニョリータが流れました。
まああのー新堂の定番キャラオンパレードで、ヘタレな主人公、クールで切れ者な悪役、その彼女的役割の超美女の淫乱女、イケメンの手下、勘違い女、等々。いいんす。この人の場合はもうベタで。まあ常軌を逸した人書くのはこの人お手の物ですが、ナッキーはすごかった。自分をアイドルだと勘違いしてる40代のオッサンなんですがキワモノすぎ。


あれこれ手を変えつつ金を騙し取ろうとする様子もまあ面白かったです。ただ途中辺りから「こんないい人なのおかしくない?もしや…」と黒幕に気付いてしまったのだけが残念。今回は純粋に詐欺メインでドンパチもないし、ドロドロの人間関係ってのもほとんどなく、しかもラストがベタっつかコントだったのがちょっと驚きました。
この人にしてはあまり重過ぎない軽快なラストというか。読みやすいというのはありますが。でもあれかも。無間地獄とか読んだあとにこれならいいけど、いきなりこれ読むとちょっとコメディ色強すぎて抵抗感じたりするかもしれないなんてちょっと思った。