翼ある闇―メルカトル鮎最後の事件/麻耶雄嵩

翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件 (講談社文庫)

翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件 (講談社文庫)

麻耶のデビュー作です。まず、最初のページで「翌日、私は今鏡家へ向かった」と書かれてるんですが、この一文で「あ、こういうの好き」って思いました。いきなり「翌日」って。で、最後までに数度のドンデン返しが用意されているんですが、なんつーか最後のが一番「オイそれでいいのか?」と思ってしまいました…。「急にグローバルになっちゃって、おじさん付いて行けないなあ」っていう感じ。でも面白いか面白くないかで言ったら断然面白いと思いました。
それと、「メルカトルと木更津の対決」ってことで、木更津が負けるんだろうなと思ったら→勝っちゃって、しかもメルカトル死んじゃった←のはびっくりでした。先に「鴉」読んでてメルカトル出てくるの知ってたからこれは予想外。消化不良の点はあっても、結構面白いと思いましたです。