暗いところで待ち合わせ

乙一原作の小説がひっそり映画化され、そして今日ひっそりと終わろうとしていたので急遽銀座まで見に行ってきました。
割と出てる人はすごいんですがね。田中麗奈宮地真緒佐藤浩市井川遥佐野史郎とか。
この話は目の見えない主人公ミチルの家に、殺人容疑のかかったアキヒロが隠れ住むという話なのですが、アキヒロがなんで殺人容疑がかかるかっていうと、たまたまその場に居合わせたっていうのもそうなのですが、佐藤浩市演じる松永(上司)にめためたにいじめられてたので動機があったわけなのですね。いじめられたのもなんか暗くて社会に適合できないヤツだったからなのですが、この映画ではそのアキヒロをチェン・ボーリンという人がやって、中国人だからということを中心に苛められてて、なんか違うなーと。っていうか、あれはただの嫌がらせだから。あのぐらいで殺されたら松永も可哀想です。
佐藤浩市の嫌な上司も結構楽しみにしてて、最初アキヒロに蹴りが入ったとき「ブラック浩市ダワ!!」と一人でにまにましてたのですが、それ以降は微妙な嫌味ばかりで出番なしでちょっとがっかり。ただ線路に落ちていくときのなんとも言えないぽかんとした表情は流石だった。


と話がそれましたが、やっぱりなんでこのアキヒロをわざと設定変えてまでこの人にしたのかわからない。芸能界の裏事情?確かに暗い雰囲気は持ってたけど、ちょっときつすぎるっていうか攻撃的過ぎる顔つきだったし背も高すぎた。もっともっさい感じの人だったらまだしも。ラストの語りも何言ってるかわかりづらくてなー。
というのが一番がっかりしたんだけど、でも田中麗奈はすごく良かったの。
乙一の作品に出て来る女の子って私の中でちょっとふわっとしたトロい感じの子ってイメージがあって、田中麗奈はしゃべり方とかがすごくぴったりで癒された。目が見えない設定だからか割と化粧も薄めだったけど十分可愛かったし。「ありがとう…」っていう言い方は私のイメージ通りでした。
あと井川遥もあのダッシュと号泣はすごかった。偉そうだけど上手くなったなーと思いました。
ニュースキャスターで一瞬だけ出てた津田寛治にもびっくりした。


基本的には原作に忠実に作っていてくれたので嬉しかったです。やーでも私カズエに会いに行くところ原作読んでかなり泣いた覚えあるんですが、そこもうちょっと盛り上がってほしかったな…そこだが悔やまれる…。全体的に割とほのぼのしてはいたけど曲もおとなしめで、ちょっと盛り上がりには欠けた気がします。


なんだか今日公開が終わってあまり誰も見てないであろう映画の感想言っても仕方ないんだけど、とりあえず覚書。
やべ、そろそろ終電だから帰ります。だっしゅ。